3Dプリンター ABS安定印刷への挑戦⑴

3Dプリンター印刷3Dプリンター、select mini、ABS

前回記事でABSの印刷に微調整が必要と記載しましたが、まだ解決していません。

そして、今回も解決していません。そのため、タイトルは1と記載しています。

PLAで印刷すれば良いのですが、工夫すればABSでも安定して印刷できるのではないかと、印刷条件出しに時間をかけてしまっている状況ですが、それなりに楽しいのでいいです。

もし同じことで悩んでいる方がいましたら、何かのヒントになるかもしれないので、ご覧ください。

現状問題点と対策

現状ABS印刷して対応したものも含めての問題点です。

・層間剥離の発生 ある程度の厚みの印刷物を印刷したところで、下の層と剥がれる。
→温度が低かったためと考えられる。ホットエンド温度を230℃から250℃に上げることで対応。

・ヒートベッドからの剥離
→反りによるものもあるが、ヒートベッド温度を上げた方が軽減。但し、MP select miniは仕様上最大85℃。80℃で暫定対応中。

・反り→熱収縮による反りが発生し、設計通りのものができず。特に面積の大きいもの。

というわけで、現状、反りの対策が必要という状況です。

ガラスベッドの導入検討

反り対策として、ヒートベッドにしっかりくっつけたい、ということでマスキングテープ上に、ピット糊を塗布。しかし、80℃までヒートベッドの温度を上げると、マスキングテープの方が、ヒートベッドから浮いてきてしまい、反りを抑制できず。

そこで、ヒートベッド上にガラスを乗せ、その上から糊を塗って固定という案を実行することにしました。

ガラスはオーダーガラス板.com(こちら)から購入。160mm x 130mmに切り出してもらい、4隅はZ軸調整ネジと干渉するため、ガラスカッターで角を落とした後、100均のダイヤモンドヤスリで研磨。

2mm厚のガラスをヒートベッドの上に乗せるため、念のためZ軸調整用の2mmのスペーサーを3Dプリンターに設置。そして、ガラスをヒートベッドにクリップで固定後、Z軸ゼロ調整実施。

ここで、もう一案。どうせ、ガラスを購入するならばと、スリガラスを採用。表面積が大きくなるから、密着性はよくなるはず。

いざ実行。

結果は、大成功。

糊も何も塗らずに、見事にABSで印刷可能。

 

 

よーし、最適手法確立!というわけで、続いて同じものを印刷。しばらくして、印刷状況を確認してみると・・・・・

なんじゃこりゃ!(年齢がバレますね)

1層目が密着せずに、うねうねが大量発生。

同じ条件なのに、どうして?と再度印刷し、1層目の印刷の様子を確認。すると、ノズルがガラスから離れすぎている様子。Z軸調整は行ったはずなのに、温度上昇により適正クリアランスが変わった模様。

ノズルとガラスが離れてしまった、ということは、ガラス上面、またはガラスが温まらずに、アルミのヒートベッド、若しくはガラスが温度膨張差によって、下方向に反ったものと推測される。

仕方ないので、火傷に注意しながらヒートベッドが70℃近辺になってからZ軸調整実施。そして、印刷を実施すると、無事、印刷成功!

しかし、印刷物を取り外してみると、ガラスが割れている・・・

耐熱ガラスではないので、高温に耐えられなかったのでしょうね。

 

 

検討結果

惜しいところまでいっていますが、安定してABS印刷ができる、という状態にはできていません。

次は、耐熱ガラスの導入か、3Mプラットシートの導入かなー。

もう少しあがいてみるつもりです。